日時:
2021年10月28日(木)12:00 – 12:30
概要:
心循環器毒性は、今や新薬開発フェーズのいずれの段階においても肝毒性を抜いて No.1 の Safety Issue となっており、心循環器毒性の種類は多岐に亘っている。QT リスク評価については S7B 改訂案でほぼ理想的な姿になると思われるが、NavLate 遮断作用を併有する薬剤や Trafficking 阻害作用などを併有する薬剤群の QT リスク評価は未だ完全なものではない。また 低分子創薬から抗体・核酸医薬など高分子創薬に Modality がシフトするなかで、それらの循環器毒性の評価方法にも種々の工夫が必要となってきている。本セミナーでは、ICH S7B/E14 Q&A の発出・改訂を踏まえた心循環器リスク評価の Best Practice と残る課題に焦点をあてて、心循環器のスクリーニング戦略や評価法を紹介する。
演者紹介:
高砂浄 統合トランスレーショナル研究 主席研究員
1983年金沢大学薬学部薬学研究科修了後、第一製薬株式会社、第一三共株式会社、第一三共RDノバーレにて in vivo 安全性薬理、及び in vitro 安全性研究に従事。 2019年3月より現職。 (Integrated & Translational Research 主席研究員。薬学博士) CSAHi (Consortium for Safety Assessment using Human iPS Cells) にて hiPS 由来心筋細胞を使った安全性研究チームリーダー。
宮崎裕康 非臨床開発 主席研究員
万有製薬(現:MSD)、Merck & Co., Inc.(米国)にて安全性薬理試験や試験系の研究に従事。 2018年7月より現職(Director, Safety Assessment, Nonclinical Development、獣医師・博士)。JPMA QT PRODACT (製薬協・案件協ICH S7b データベース構築プロジェクト)、テレメトリー試験系のバリデーション及びQT個体別補正に関する研究論文の原著者。