Axcelead社員インタビュー
#012

創薬の種をクライアントと共に育み届ける

金子まなみ 統合トランスレーショナル研究 循環器/代謝疾患領域 主席研究員

何気なく始めた研究職が天職に

統合トランスレーショナルグループで循環(心臓・血管)/代謝(糖尿・肥満)領域の薬理を担当しています。もともと大学時代に生理学で学んだ身体の仕組みや様々な調節機構がとても面白くて、それが薬で変化する薬理学も好きでした。しかし、就職を決めた時は創薬研究者になるぞ!という熱い思いからではなく、まずは製薬会社で働いてみてから続けるか考えよう、というスタートでした。ですが、目の前の実験や課題をこなしているうちに1年が経ち、3年が経ち、10年が経ち・・・今に至ります。病気や薬のメカニズムは知れば知るほど興味深く、データを見て考察するのが好きなので私には創薬研究者が天職だったようです。

新たな領域にチャレンジ!

担当している循環(心臓 ・血管)/代謝(糖尿・肥満)領域はともに治療満足度や治療に対する薬剤貢献度が高く、市場ニーズは充足しつつあるので、大動物薬理試験や腎臓へグループのケイパビリティを拡大しています。その中でクライアントへ最適な病態モデルや評価系を提案が出来るよう、ニーズや課題を伺いつつ社内検討しています。お客様のご希望や悩みをお聞きしながらそれを解決する手立てを考えることはAxceleadに来て初めて経験することなので大変さはありますが、それがピタリとはまり想像を超え良い結果になった時、そこからさらに次の打ち手を考えるのが楽しいですし、考察したことが実を結びクライアントから喜びの声を頂くときは励みになりますしとても嬉しいです。また、新しくチャレンジしている腎臓の構造や調節機構が複雑で難解なので、高い山に挑んでいる感があって燃えます。

自然の神秘に触れる

読書と旅行が昔からの二大趣味ですが、後者は新型コロナの影響でお預け中です。国内旅行はテレビやネットで見かけて気になったらふらっと行って観光したり、その土地の食事を楽しんだりしていました。直近の海外旅行で印象に残っているのはカナダで見たオーロラです。3日間観に行ったうち、1,2日目は奇麗だったのですが「こんな感じなんだ、、、」とイメージしていたのとは違っていて、やや期待外れでしたが、3日目はあのカーテンのようなテレビなどで見ている風景が目の前に現れて神秘的で感動しました!併せて紅葉も見られるので、9月はお勧めの時期です。早くコロナ禍が明けて、長年行きたいと思っているエジプトと、学生時代に過ごした北海道に行くのを心待ちにしています。

創薬の種を育み必要な方へ届けるサポートを

製薬会社で創薬を行っていた際は、自分がリードしたプロジェクトは残念ながら臨床までたどり着くことが出来ませんでした。創薬ソリューションプロバイダーという立場になったことで多くの創薬の種と関わる機会が増え、その中から一つでも多くの化合物が臨床に進み、患者さんの元に届くようサポート出来たらと思っています。また、前職では経験のなかった稀少疾患のプロジェクトに関わるケースもあり、世の中には未だに治療法の無い多くの病気があり、苦しんでいる患者さんがいるということをより考えるようになりました。これまでは関わることが出来なかった疾患に携わることが出来るのはとても得難い経験であり、少しでも役に立てたらと思っています。

金子まなみ 統合トランスレーショナル研究 循環器/代謝疾患領域 主席研究員

1998年北海道大学獣医学部修了後、武田薬品工業株式会社にて循環器疾患、代謝疾患領域を中心に創薬研究に従事。2017年より現職。循環器領域や代謝疾患領域のMOA解析、ターゲットバリデーション、薬効薬理試験を担当。免疫抑制大動物モデルの構築とそれを用いた薬効薬理試験を担当。2018年6月に北海道大学獣医学部 獣医学博士号取得。