QCDを高いレベルで達成した
AxceleadのHT-ADMEサービス

探索研究に限った話ではありませんが、QCD(Quality、Cost、Delivery)の各項目を高めることは重要です。このページではHigh throughput ADME(HT-ADME)試験におけるQCDへのアプローチについて紹介いたします。

Quality

90年代後半からHigh throughput screening(HTS)の流れを汲んだ薬物動態試験の評価系構築が盛んに検討されるようになりました。Axceleadは前身の武田薬品時代よりHT-ADME試験の評価系構築を積極的に行ってまいりました。溶解度・代謝安定性・CYP阻害などは20年以上にわたる評価実績があります。その豊富な経験と実績が高品質のHT-ADME試験として、お客様の創薬プロジェクトを支えます。 AxceleadのHT-ADMEサービスは、化合物マネジメントグループによる化合物自動倉庫の制御も含めたラボラトリーオートメーションとWeb受注システム(CARS)などのITの導入による試料の取り間違えなどが発生しない仕組み並びに分注ロボットによるin vitro反応およびサンプル処理の自動制御と最先端の分析技術による精度の高い試験実施により高品質のHT-ADMEデータを提供いたします。

Cost

CROへの委託の多くの場面では、1つの委託に対して1度の試験が実施されます。この場合、1化合物の依頼であっても1度の試験を行わなければならず、人件費がその1化合物に集中してしまうため、試験費用が上がってしまいます。AxceleadのHT-ADME試験ではアッセイカレンダーを公開し、複数のお客様のご依頼を一度に試験する方法を確立しています。これにより、1化合物からでも安価に試験をご依頼頂けるようになっています。例えるならば、貸し切りバスと乗り合いバスの違いとお考えいただければと思います。この場合、データのコンタミネーションが気になりますが、その点は前述のITシステムによる制御によってコンタミネーションを回避しています。

Delivery

Lead generationおよびLead optimization期においては、創薬のDMTAサイクル(Design-Make-Test-Analyze)を限られた期間内に何回回すことができるかが重要です。そのため、Testの期間は短ければ短いほど良いことになります。AxceleadのHT-ADMEでは上記の考えのもと、Turnaround timeの短縮に取り組んでいます。

げっ歯類のカセットドージングを例に挙げます。通常は試験計画を立てた後に動物発注を行い、1週間以上の馴化を経て投与・試料採取後、LC/MS/MSによる分析を行い、報告します。投与までに2週間、報告までには3~4週間を要する試験となります。

Axceleadでは上記のカレンダー日程に従って動物を先に準備することにより、お客様は依頼を頂くと3日後には動物への投与・試料採取が行われます 。その結果、依頼受付から報告のTurnaround timeとして平均7.2営業日を達成しております(2023年度実績)。

主要な試験の2023年度の評価化合物数及び平均-Turnaround timeを下表に示しております。
2024年度も引き続きTurnaround timeの短縮に取り組んでまいります。

関連ページ
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試験メニュー一覧

■ADME Screening

▶ADME Screening

・ 純度測定
・ 溶解度
・ log D
・ ePSA (experimental polar surface area)
・ pKa (酸解離定数)
・ PAMPA
・ Caco-2膜透過性試験
・ MDR1の基質スクリーニング (膜透過性)

・ BCRP基質スクリーニング
・ 代謝安定性
・ CYP阻害
・ CYP3A time-dependent inhibition (TDI)
・ CYP阻害(DI,TDI)Shift法
・ CYP誘導
・ 血漿タンパク結合
・ カセットドージング(げっ歯類)

■Discovery DMPK Studies

▶Bioanalysis (測定法設定および生体試料分析)
▶In vitro試験

・ CYP phenotyping試験
・ CYP3A time-dependent inhibition (TDI)
・ CYP誘導
・ Non-CYP代謝試験
・ 肝細胞代謝クリアランス
・ 代謝物構造解析試験 (in vitro / in vivo)
・ 血球移行性試験
・ 各種トランスポーターに対する基質性試験
・ 各種トランスポーターに対する阻害試験
・ 血漿タンパク結合
・ 皮膚透過性試験
・ GSH/CN トラッピング試験

▶各動物種を用いた薬物動態試験

・ 血漿中動態、カセットドージング(大動物)
・ 組織分布、尿・胆汁排泄
・ 非経口投与(経皮、経鼻、経肺、舌下、直腸など)

▶化合物最適化・トランスレーショナル研究

・ 構造動態特性相関
・ DDIリスク評価
・ ヒトPK・有効濃度・有効量予測
・ PK/PD/E解析、TK/TD解析、modelling & simulation
(Leiden Advanced PK/PD社提携)

■Physicochemistry and Preformulation Studies

▶物性プロファイリング

・ 純度
・ 結晶形・結晶性
・ 熱特性
・ 吸湿性
・ 粒子径
・ 溶解性 など

▶結晶多形・塩・共結晶 晶析スクリーニング
▶開発形選択
▶動物実験用投与処方検討
▶安定性(固体・溶液・投与処方)