臨床での併用戦略や併用化合物の探索・
メカニズム解析など、お客様のニーズに合わせた
薬剤併用解析サービスをご提供

アッセイに使用する細胞株や化合物の選択、
さらにはデータ解析まで、薬剤併用解析実験をトータルサポート
-併用validation studyやメカニズム解析にも対応可能-

細胞選択
がん種に加え、標的遺伝子の発現あるいはノックダウンによる増殖抑制データから、最適な細胞株を選択いたします。

化合物選択
併用パートナー化合物として、臨床承認薬からの選択、あるいは多様性を確保した弊社スクリーニングライブラリーなどを使用するなど幅広く対応することが可能です。また、お客様がご興味をお持ちの疾患領域に特化した化合物を追加で購入して評価することも可能です。

併用試験(増殖アッセイ)
・網羅的併用パートナー化合物探索の場合は、用量1~2点で併用効果試験を実施いたします。その後の精査実験で、matrix(濃度ポイントは要相談)の用量で併用試験を実施いたします。
・併用パートナー候補化合物が限られている場合は(目安として20化合物程度まで)、直接matrix(濃度ポイントは要相談)の用量で併用試験を実施いたします。(いずれの工程も化合物数はご相談可能です)

データ解析
お客様の化合物と、相乗、相加、あるいは拮抗作用を持つ化合物を判定いたします。判定には、 Bliss independence modelから算出されるBliss scoreを使用します。なお、ご希望により、Loewe additivity modelを用いたCombination index (CI)やIsobologramを用いて併用効果を判定することも可能です。

Validation study/メカニズム解析
種々のアッセイ系を組み合わせることで、併用効果のvalidation studyやメカニズム解析が可能です。

試験の流れ

網羅的併用パートナー化合物探索の場合、目的に応じて
多様な化合物ライブラリーを利用することが可能

弊社では150万を超える化合物ライブラリーを所有しております。その中のアノテーションライブラリー(約4000化合物)を用いることで、メカニズムを含む併用パートナーを探索することが可能です。

Annotation libray Information

アノテーションライブラリーを用いた併用化合物探索の解析イメージ

アノテーションライブラリーを用いて、評価化合物Aとの併用効果を示す化合物をスクリーニングし(濃度2点)、相乗、相加、拮抗作用のある化合物を選択します。多数の化合物から併用候補化合物を探索したい場合は、こちらを実施してから、matrix併用解析で精査いたします。

化合物matrixを用いた併用効果解析イメージ

各化合物の濃度をmatrixにて設定し、Blissスコアを算出することで、併用効果の有無および強弱を判定するとともに、併用効果を示す濃度域の確認も可能です。検討したい化合物数が少ない場合は、第一選択としてmatrix併用解析を施いたします。

種々のアッセイ系と組み合わせることで、
validation studyや併用メカニズム解析が可能

Validation study
siRNA等を用いたノックダウン試験による併用効果の検証実験の実施が可能です。また、異なる機能解析試験や動物実験などを組み合わせることで、さらなる併用効果の確認をすることが可能です。

メカニズム解析
トランスクリプトームなどの網羅的解析やパスウェイ解析および論文調査(curation)から併用メカニズムの仮説構築も可能です。さらには、その仮説にそったvalidation studyの実施も可能です。

開発初期段階から臨床での併用戦略まで、あらゆるフェーズで有用な併用解析

お客様のニーズに合わせた併用解析実施例を紹介します。

承認薬の併用戦略につながるデータを取得
承認薬(Drug A)の適応拡大を目的に、別の承認薬あるいは後期臨床開発薬を用いて、matrix併用試験を実施した結果、強い併用効果を示すDrug Bを見出しました。この併用効果は動物実験でも確認できたことから、トランスクリプトーム、パスウェイ解析を実施し、併用メカニズム仮説を構築しました。これらのデータを臨床にフィードバックすることで、本承認薬の併用戦略につながりました。

開発候補化合物の効果を増強させる併用化合物の探索およびメカニズムの解明
開発候補化合物と併用効果を示す化合物の探索および併用メカニズムを解明するため、アノテーションライブラリーを用いてスクリーニングを実施しました。その結果、複数の化合物が併用効果ありと判定され、それぞれのアノテーション情報から、開発候補化合物の効果を増強させるメカニズムを解明しました。Data drivenのため、思いもよらぬメカニズムが見出され、既存薬剤に限定されない併用戦略に役立ちました。