iPS細胞を用いた化合物スクリーニング

FUJIFILM Cellular Dynamics, Inc. との協業体制により、
皆さまのiPS細胞創薬をサポートいたします

iPS細胞は病態モデル細胞としての利用が期待されており、iPS細胞を用いる創薬研究が注目を集めています。iPS細胞を用いた化合物スクリーニングのヒット化合物が臨床試験で効果を示した事例も報告されつつあることから、化合物スクリーニングツールとしてのiPS細胞の魅力が高まっています。

Axceleadでは、iPS細胞のリーディングカンパニーである FUJIFILM Cellular Dynamics, Inc. (以下FCDI)と協働で、 評価系の構築から、大規模化合物ライブラリーを用いたスクリーニングまで、 皆さまのiPS細胞スクリーニングをサポートいたします。

Axceleadの表現型スクリーニングサービス

AxceleadとFCDIが培ってきた経験をもとに、iCell®*を活用した創薬研究をサポートします。

*スクリーニングサービスで使用可能なFCDIのiCell®製品についてはこちらをご参照ください

一連のスクリーニングプロセスを一貫してサポート:

例えばこのようなシーンでご用命ください!

表現型スクリーニングの実績

スクリーニング事例

iCell® Microglia AD TREM2を用いたファゴサイトーシス調節化合物の探索

目的
iCell® Microglia TREM2ホモ欠損ミクログリア細胞(TREM2 HO)のファゴサイトーシス活性を調節するスクリーニング

背景
TREM2はミクログリアに発現しており、APOE、HDL、LDL、Abetaなどの様々なリガンドを認識する膜貫通型タンパク質であり、TREM2の機能欠質変異はアルツハイマー病の危険因子として注目されています。従って、ミクログリアに発現するTREM2の制御メカニズムの解明や化合物の探索がアルツハイマー病の進行を抑制する薬剤の開発につながることが期待されます。

評価系の構築
ミクログリアによる蛍光標識Abetaの細胞内への取り込み(ファゴサイトーシス)を、 384ウェルプレート上でInCuCyte® ZOOMにより経時的に評価する系を構築しました。TREM2 HO株では、WTと比べてAbetaの取り込み速度が低下していることが確認されました。

スクリーニングの概要
構築したTREM2 HO細胞評価系を用い、約3400種類のアノテーション化合物(作用機序が明らかな化合物群)のスクリーニングを実施しました。化合物濃度は3 µM(N=1)で試験を実施しました。

一次スクリーニングの結果
一次スクリーニングを実施し、自家蛍光を持つと考えられる化合物を除去した後、細胞傷害性を示さずにファゴサイトーシス活性を調節する化合物を選択しました。

一次スクリーニングにおけるAbeta取り込み活性と細胞傷害性(ATP)の相関

一次スクリーニングにおけるAbeta取り込み活性と細胞傷害性(ATP)の相関

濃度依存試験
濃度依存試験の結果、複数のヒット化合物を取得することに成功しました。これら化合物は、強い細胞傷害性を示さない濃度域において、ファゴサイトーシス活性を亢進しました。
化合物A、Bともに、TREM2 HO細胞のファゴサイトーシス活性をWTと同等レベルに亢進させることが分かりました。
化合物AはWTに対しても強いファゴサイトーシス亢進活性を示したのに対し、化合物BはWTのファゴサイトーシス活性には影響せず、 TREM2 HO細胞のファゴサイトーシス活性のみを亢進させました。
これらの結果より、化合物A、Bはそれぞれ異なる作用機序でファゴサイトーシス活性を亢進させることが示唆されます。

Axceleadの表現型スクリーニングサービス

多様な化合物ライブラリーと豊富なスクリーニング経験を合わせ持つAxceleadだからこそご提供できる、ハイレベルな表現型スクリーニングサービスです。お気軽にご相談ください。

ハイスループット表現型スクリーニングを実現するCapability