わずか20 μLの微量検体を最大活用!
- Axceleadは、創薬研究の初期段階から肝・腎障害を検討するために、これまで100 μL以上の検体量が必要であった血液生化学検査を改善しました。すなわち小動物の健康状態に影響が無い採血(頻回を含む)で得られる程度の微量血液で臓器障害マーカーを評価できるように、微量検体の肝・腎障害マーカー測定系を構築しました。
- 肝臓・腎臓は薬物の主要な代謝臓器であり、薬物による肝・腎障害の見極めは非常に重要です。開発初期段階から手持ちの血漿・血清を有効活用し、肝・腎障害の懸念を払拭しませんか?
- わずか20 μLで肝障害マーカー(AST, ALT, GLDH)1)または腎障害マーカー(Cre, UN)2)の評価が可能です(肝・腎障害マーカー両方で40 μL)。
- 別途、25 μLで臨床検体あるいは非臨床検体(サル、イヌ、ブタ、ラット、マウス)のサイトカインなど最大100項目の評価が可能です。
- P1・P2レベルの検体に対応できます。
- 限られた検体量の中で、お客様の課題解決に必要な測定項目をご提案します。
1) AST: Aspartate aminotransferase, ALT: Alanine aminotransferase, GLDH: Glutamate dehydrogenase
2) Cre: Creatinine, UN: Urea nitrogen.
創薬初期から肝障害を見極めることが重要です
- 臨床試験の中止や上市薬が市場から撤退する理由の多くは、薬物性肝障害(DILI)であり、全体の30%を占めます。また、近年開発が進む核酸医薬品には、肝臓や腎臓など特定の臓器に集積しやすい特徴があるため、それら臓器障害の有無を早期に見極めることは非常に重要です。
- DILIを見極めるために、肝障害バイオマーカーである肝逸脱酵素の血中AST・ALTが広く利用されていますが、AST・ALTは骨格筋にも多く発現していることが知られています。採血時の保定操作で骨格筋からAST・ALTが逸脱し、一見すると肝障害があるように見誤る可能性があります。Axceleadは、骨格筋の影響を受けない肝障害バイオマーカーとしてGLDHを採用し、AST・ALT・GLDHを測定する事で肝障害を的確にとらえます(第44-46回日本毒性学会にて、ラット、イヌ、サルにおける肝逸脱酵素(ALT, AST, GLDH)の臓器・組織分布及びその種間比較として発表)。
カニクイザルにおける肝逸脱酵素(ALT, AST, GLDH)の臓器・組織分布
お客様の課題解決に必要なサポートのご提案
- マルチプレックスアッセイは微量検体から沢山の情報を得る事ができ、多様なキットが販売されていますが、どれを選んだら良いかお悩みではないですか?
- GLP/Non-GLP毒性試験を長年担当してきた経験豊富な研究者が、お客様の課題解決に最適なキット・評価項目をご提案いたします。例えば、急性炎症の評価に用いられる急性相反応タンパクは、ヒトではCRPが用いられますが、げっ歯類ではCRPに比べSAA(Serum Amyloid A)の方が炎症に対して鋭敏に反応するため、げっ歯類の急性炎症の評価にはSAAをお勧めしています。このような種差の他、検体採取の条件などもご提案いたします。
- ICH3)-Q2分析法などガイドラインを準拠したバリデーションの実施も可能です。
3) ICH: International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use.
n.s.: Not significantly different from the control group by Student’s t-test. Significantly different from the control group; ** p<0.01 (Student’s t-test).
細胞治療や遺伝子治療など多様なモダリティー創薬で用いられる遺伝子組み換え
実験由来のタンパク質評価についてもご相談ください。
- 遺伝子組み換え実験では、扱う遺伝子組み換え生物のリスクの度合いにより拡散防止措置のレベルに応じた実験施設が必要です。近年開発が進むCAR-T(CAR発現T細胞)に代表される細胞治療や遺伝子治療の実験ではP2レベルが要求される事があり、そのような実験・血漿中タンパク評価に対応できるようにAxceleadではP2レベルでの実験環境を整備しております。
- 多層オミックス解析による臨床応用可能なバイオマーカー探索技術を有しており、P2検体に対応できる場合がございますので、ご相談下さい。
多層オミックス解析による臨床応用可能なバイオマーカー探索